Web3.0の世界は便利で新しい技術が集まっています。
しかしその一方で、詐欺やハッキングの手口も増えており、初心者が知らないまま利用してしまうと、大切な資産を失う危険性があります。
Web3.0は「分散型」で自由度が高いからこそ、自己管理が必要で、知識の差がそのまま安全性の差につながるのです。
この記事では、Web3.0で起こりやすい詐欺やハッキングの実態、そして初心者が取るべき具体的な対策を、できる限りやさしい言葉で丁寧に解説していきます。
安全にWeb3.0を楽しむための「基礎知識」として、ぜひ最後まで読んでみてください。
Web3.0で詐欺やハッキングが多い理由
管理者がいない「自己責任」の世界
Web3.0は分散型の仕組みで動いています。
中央に管理者がいないため、銀行のように「困ったら助けてもらう」という仕組みがありません。
そのため一度資産を盗まれてしまうと、取り戻すのが非常に難しいのです。
この特徴を悪用して、詐欺師が初心者を狙いやすい環境が生まれています。
取引がすべてデジタルで完結する
Web3.0ではウォレット操作、トークン購入、NFTの受け取りなど、多くがデジタルのみで進みます。
顔の見えない相手とのやり取りが基本のため、嘘をつかれても気付きにくく、情報が正しそうに見えるだけで信用してしまう人も多いのです。
技術が難しく、理解不足が狙われる
ブロックチェーン、スマートコントラクト、ウォレットなど、専門用語が多くて理解するまでに時間がかかります。
この「理解の差」こそが詐欺師の狙いどころで、「初心者をだますための仕組み」が巧妙に作られています。
Web3.0で多発している詐欺の種類
偽プロジェクトを使った投資詐欺
最も多いのが、実体のないプロジェクトに投資させる詐欺です。
SNSで「急成長中のプロジェクト」「今だけ大きく増える」と宣伝し、人を集めて資金を奪うという手口がよく見られます。
トークンを買わせた後、運営者が資金を持ち逃げするケースも後を絶ちません。
偽ウォレット・偽サイトへの誘導
本物そっくりのログイン画面やウォレットサイトを作り、そこにシードフレーズやパスワードを入力させて盗む詐欺があります。
見た目が完全に同じなため、リンクを踏んでしまうと区別がつきにくいのが特徴です。
エアドロップ詐欺
「無料でトークンを配ります」とうたい、ウォレットを接続させたり個人情報を入力させたりして資産を盗むパターンです。
無料という魅力と話題性に引っ張られてしまう人が多く、初心者が最もひっかかりやすい詐欺のひとつです。
DMで送られてくる支援詐欺
SNSで「サポートチームです」「ウォレットの不具合を直します」といったダイレクトメッセージが届くことがあります。
正式なサポートはDMを送らないのが一般的なので、これはほぼ確実に詐欺だと言えます。
Web3.0で起こるハッキング被害
ウォレットの秘密鍵・フレーズの盗難
ウォレットを守るために最も重要なのが「シードフレーズ」と呼ばれる復元コードです。
これを他人に知られると、あなたの資産は全て奪われます。
ハッカーは偽サイトやウイルスを使い、このフレーズを盗み出そうとします。
スマートコントラクトの脆弱性を悪用
ブロックチェーンのアプリには「スマートコントラクト」という自動プログラムが使われています。
このプログラムに欠陥があると、攻撃者が資金を吸い取ることが可能になります。
DeFi（分散型金融）での大きなハッキング事件の多くは、この仕組みを悪用したものです。
ウォレット接続による資金抜き取り
ウォレットをウェブサイトに接続するだけで、権限設定によって資産を抜かれてしまうケースがあります。
無料配布やNFT購入で油断して接続すると、いつの間にか全資産が消えていることもあります。
初心者がすぐできる安全対策
シードフレーズは絶対に誰にも見せない
Web3.0の安全対策で最重要なのがこれです。
サイト、アプリ、サポート、友人、どこから聞かれても答えてはいけません。
紙に書いてオフラインで保管することが基本です。
公式リンク以外を踏まない
SNSやメッセージで送られてくるリンクは、ほとんどが偽サイトに繋がる可能性があります。
検索からアクセスせず、公式のXや公式サイトにあるリンクからアクセスしましょう。
大きな金額はホットウォレットに置かない
普段使いのウォレット（ホットウォレット）はオンラインで管理されるため、攻撃されるリスクがあります。
大事な資産はオフラインで管理できるハードウェアウォレットに移すことをおすすめします。
権限チェックで不要な接続を解除する
ウォレットには「許可したサイト一覧」が残ります。
不要な接続が残っていると危険なので、定期的に権限を解除してください。
安全にWeb3.0を楽しむために
知識をつけることが最大の防御になる
Web3.0は自由度が高く、大きなチャンスも眠っています。
しかし詐欺やハッキングの手口を知らずに飛び込むと、資産を守ることができません。
基本的なルールと危険ポイントを理解すれば、初心者でも安全にWeb3.0の世界を楽しめます。
疑うことを習慣にする
「無料」「急成長」「今だけ」「絶対に増える」
このような言葉には特に注意が必要です。
一度立ち止まって調べる習慣をつけることで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。
