Web3.0の広がりとともに「ブロックチェーンゲーム」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
従来のゲームとは異なり、アイテムやキャラクターを自分の資産として保有できる点が大きな特徴です。
ゲームを遊びながら資産が手に入る可能性があることから、世界中で注目が集まっています。
しかし、仕組みが難しいと感じる初心者の方も多くいます。
この記事では、ブロックチェーンゲームとは何かを丁寧に解説し、Web3.0時代の新しいゲーム体験についてわかりやすくお伝えします。
ブロックチェーンゲームとはどんなゲームなのか
ブロックチェーンゲームとは、ブロックチェーン技術を利用して作られた新しいタイプのゲームのことです。
従来のゲームでは、ゲーム内のアイテムやキャラクターはすべて運営会社が管理していました。
しかしブロックチェーンゲームでは、プレイヤー自身がアイテムやキャラクターを所有できます。
データがブロックチェーンに記録されるため、自分の資産として扱える点が最大の特徴です。
アイテムを「所有できる」革新的な仕組み
ブロックチェーンゲームで得られるアイテムはNFTと呼ばれ、世界に一つだけのデジタル資産として扱われます。
NFTはコピーや改ざんができないため、プレイヤーは本当の意味でアイテムの所有者になります。
これにより、ゲーム内で得たアイテムを別のサービスで売ったり交換したりすることも可能になります。
従来のゲームにはなかった価値の循環が生まれているのです。
Web3.0がもたらすゲームの変化
Web3.0は、ユーザーがデジタル資産を自由に管理できるインターネットの新しい形です。
この思想がゲームに活かされることで、プレイヤー主体のゲーム体験が実現し始めています。
ゲームの価値が企業ではなくプレイヤーに分散されるため、より透明で自由なゲーム体験が可能になります。
Play to Earnという新しい遊び方
ブロックチェーンゲームでは「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」という概念が広く知られています。
ゲームをプレイすることで暗号資産やNFTが得られるため、楽しみながら資産を増やすことができるという考え方です。
ただし必ず稼げるわけではなく、ゲームによってルールや報酬の仕組みは異なります。
それでも、ゲームの結果が現実の資産価値に直結する点は大きな魅力です。
デジタル資産としてのキャラクターや土地
ブロックチェーンゲームの中には、ゲーム内の土地やキャラクターをNFTとして売買できるものもあります。
人気のゲームでは土地が高額で取引されるケースもあり、デジタル経済の広がりを感じられます。
このような仕組みによって、ゲームの楽しさだけでなく投資的な側面も持つようになりました。
代表的なブロックチェーンゲーム
現在、多数のブロックチェーンゲームが世界中で展開されています。
ここでは初心者でも名前を聞いたことがある代表的な作品を紹介します。
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)
アクシーと呼ばれるモンスターを育ててバトルさせる人気ゲームです。
アクシーはNFTとして取引され、ゲーム内で稼いだトークンを売買することもできます。
フィリピンを中心に世界的ブームを起こし、「Play to Earn」という概念を広めた存在です。
The Sandbox(ザ・サンドボックス)
メタバース型のブロックチェーンゲームとして高い人気があります。
プレイヤーは土地を購入したり、自分のワールドを作成したりすることができます。
土地やアイテムもNFTとして売買可能で、クリエイター活動にも適した環境が整っています。
Illuvium(イルビウム)
美しいグラフィックと高度な戦略性で注目されているRPGゲームです。
従来型のゲームとブロックチェーン技術が融合し、ハイクオリティかつ資産価値を持つゲーム体験が特徴です。
ブロックチェーンゲームのメリット
新しい技術によって、ゲームの遊び方や価値の感じ方が大きく変わりました。
ここではブロックチェーンゲームならではのメリットを紹介します。
ゲーム資産を自由に売買できる
従来のゲームでは課金したアイテムを売ることは基本的にできませんでした。
しかしブロックチェーンゲームではNFTを売買できるため、資産価値を持ったアイテムとして扱えます。
これにより、ゲームで得た努力が現実的な価値として反映されるようになります。
運営会社が終了しても資産が残る
通常のゲームではサービス終了とともにキャラクターやアイテムが失われます。
しかしブロックチェーンゲームの資産はブロックチェーン上に残るため、ゲームが終わってもデータが消えることはありません。
これはユーザーにとって大きな安心材料です。
ゲーム間の連携も広がる可能性
同じブロックチェーン基盤を使用したゲーム同士では、アイテムを相互に利用できる可能性もあります。
たとえば、あるゲームで手に入れたアイテムを別のゲームで使うといった新しい遊び方も今後登場すると考えられています。
ブロックチェーンゲームのデメリットと注意点
メリットだけでなく、理解しておくべき注意点も存在します。
ことに初心者にとっては重要な部分です。
初期費用が必要な場合がある
一部のゲームでは、NFTキャラクターを購入しないと始められないものがあります。
これが大きなハードルとなり、気軽に参加できないケースも存在します。
価格変動のリスクがある
ゲーム内で扱うNFTやトークンは暗号資産と同様に価格が変動します。
価値が急に下がることもあるため、投資目的でプレイする場合は慎重な判断が求められます。
詐欺まがいのプロジェクトも存在する
急激に人気が出ている分野のため、中には悪質なプロジェクトもあります。
信頼性の低いゲームに資金を投入すると、資産を失う可能性があるため注意が必要です。
Web3.0時代のゲームはどう進化するのか
ブロックチェーンゲームは、まだ発展途中の分野ですが、今後大きな進化が期待されています。
ゲームの遊び方がさらに自由になり、資産価値を持つデジタルアイテムが当たり前になる未来が訪れるでしょう。
クリエイターがゲームを作り、ユーザーが自由に経済活動へ参加するような全く新しいエコシステムが構築される可能性もあります。
Web3.0が普及するにつれて、ゲームの楽しみ方と価値の感じ方はさらに多様化していくと考えられます

